今回は肝臓です。いつものように西洋医学と中医学(東洋医学)の見解の違いから見ていきます。現在、西洋医学で言われている肝臓の機能を大きく4つに分類します。
①腸が吸収した栄養分を体に必要な物質に作り変える工場としての役割をもち、 その際に蛋白質、糖質、脂質などのエネルギーの合成や分解を行い、エネルギーを必要に応じて送り出し、過剰なエネルギー分は形を変えて再び貯蔵しておきます。
②脂肪分の消化、吸収を助ける「胆汁」という消化液を分泌し、胆のうに貯えます。 貯えられた胆汁は脂肪分を含んだ食事などが十二指腸に到達すると、十二指腸内に分泌される仕組みになっています。
③体外から入ってきた毒素や体内でできた有害な物質を代謝分解して、無害なものに変え体外へ排出させます。
④各種ホルモン(副腎皮質ホルモンや性腺のステロイドホルモンなど)を代謝し、血中濃度の調節に関わります。 肝臓は過剰なホルモンを代謝し、不足しているホルモンの分泌を促し、適正なホルモン濃度が体内で維持されるよう、調節しています。
また最近では金沢大学 医薬保健研究域医学系の金子 周一 教授、篁 俊成 教授および御簾 博文 准教授らは、肝臓から分泌されるホルモンである「ヘパトカイン」のひとつが、骨格筋に作用することで、運動を行っても、その効果を無効にする「運動抵抗性」という病態を起こしていることを発見したそうです。詳しく知りたい方は「ヘパトカイン」で検索してみて下さい。
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