ファシア(膜)と経絡2020.06.08 06:43みなさんは筋膜という言葉を一回はメディアなどで耳にしたことはあるのではないでしょうか?しかし筋膜というと、筋肉の表面を覆う膜ですが、オステオパシーでいう「膜」は筋肉だけでなく、神経、血管、臓器、骨などすべての組織を包み込み、身体全体を繋ぐ接着剤のような存在です。そして膜で包み込ま...
陰陽五行説2020.05.26 06:56前回は陰陽説についてのお話でした。中医学(東洋医学)では、陰陽は物事を二分化する理論に、宇宙は5つの元素(木・火・土・金・水)から出来ているという説を加えて、陰陽五行説を唱えました。前回お話したように、中医学の特徴は人と自然を統一体として捉え、自然、社会、人間の体の状態のあらゆる...
陰と陽2020.05.18 07:20今回は中医学(東洋医学)の「陰」と「陽」についてお話します。中医学の大きな特徴は人と自然を統一体として捉えることにあり、大きな統一体を宇宙と考えると、人間も自然も宇宙を構成する1つの要素になります。人体内部の組織も1つ1つ独立しているわけではなく、連絡しあい影響しあって有機的な統...
脾臓2020.05.06 08:35今回は五臓の最後、脾臓についてお話しします。脾臓は一般的にはあまり馴染みのない臓器かもしれませんし、働きもよく知られていないと思います。西洋医学からみた脾臓の機能は老化した赤血球を破壊、除去し、また血小板(血液を凝固する作用があるもの)の貯蔵庫としての働きもあります。通常、脾臓は...
肝臓(中医学)2020.05.01 09:56今回は肝臓を中医学(東洋医学)から見ていきます。前回、心臓は「国王」のような存在であるとお話しましたが、肝臓は「将軍」として位置づけられ、精神的に発揚的、積極的な気をもちあらゆる病邪と争う力があるのでこの名前が付けられたそうです。特徴をあげていくと①血を貯蔵するこれは西洋医学と同...
肝臓(西洋医学)2020.05.01 00:31今回は肝臓です。いつものように西洋医学と中医学(東洋医学)の見解の違いから見ていきます。現在、西洋医学で言われている肝臓の機能を大きく4つに分類します。①腸が吸収した栄養分を体に必要な物質に作り変える工場としての役割をもち、 その際に蛋白質、糖質、脂質などのエネルギーの合成や分解...
心臓について2020.04.21 06:59今回は心臓です。いつものように西洋医学と中医学(東洋医学)との比較です。西洋、中医学共に血液を循環させるポンプ作用というのは間違いないです。発生学的に、心臓は単純な筋性の筒から4つの複雑な部屋へと進化していくと言われています。中医学では心臓を精神的な役割の大部分を占めると位置づけ...
肺のお話2020.04.14 00:19今回は肺について、西洋医学と中医学(東洋医学)の概念の違いを見ていきたいと思います。西洋医学での肺の発生は咽頭(鼻の後方から始まり、気管と食道の最上部分で終わるところ)から、肺の溝が現れ、細気管支を形成し、数100個の肺胞ができ最終的に3億個までになると言われています。そして肺の...
腎臓と骨の関係2020.04.03 00:32前回のお話の中で中医学(東洋医学)では、腎臓には蔵精・主水・納気という働きがあることをお伝えしました。その中で『蔵精』についてもう少しだけお伝えします。蔵精は腎が精を貯蔵することで、腎精からは『髄』が生じます。髄とは骨髄・脊髄などを指し、骨や脳と関連があります。髄の本来の意味は「...
腎臓2020.03.24 09:16こんにちは!今日は腎臓の構造について西洋医学的な視点からと東洋医学的な視点から比較して書きたいと思います。まず西洋医学的な視点から。腎臓の構造と働きは1)血液中の老廃物を取り除いて尿を生成し、体液の恒常性を維持する。体液というのは生物の体内を満たしているもの全般を指し、尿や汗、唾...
免疫ついて2020.03.08 11:40当院のブログをいつも見て下さりありがとうございます!世間はコロナウイルスで混乱状態にありますが、今回は免疫についてお話したいと思います。免疫系は通常、外来の異物は攻撃の対象にしますが、自分の細胞に対しては免疫反応を起こしません。この仕組みを自己(自分の細胞)と非自己(自分の細胞以...
脂質について2020.02.17 08:26いつもブログを見てくださりありがとうございます。今回は脂質についてです。「脂質」は「糖質」「たんぱく質」に並ぶ3大栄養素の一つです。しかし、「脂質」=「油っこい食べ物」=「健康に悪い物」というイメージを持たれている人が多いのではないでしょうか?実は「脂質」と一口に言っても様々な物...